豪州旅行記3:オカメインコ


オカメインコは、オーストラリアの砂漠地帯を水場を求めて移動して暮らします。雨量や降雨エリアは毎年大きく違うので、過去の出没情報は必ずしも参考にはならないそうです。一応、見られない可能性もゼロではないと心に留めて今回のバードウォッチングツアーに申し込んでいました。

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最初の探鳥スポットは、マウントアイザの街を出る手前の川。ガイドさんが過去にオカメを見たことがあるそうで、念のため降りて確認しようということになりました。川といっても、すでにかなり干上がっていて、ちょっとした水たまりといった感じでした。

そうしたら、「あ、オカメ!」とガイドさんの声。

6羽ほどのオカメが上空をヒラヒラ飛んでいます。けっこう目の前を飛んでいってくれた子もいました。

オカメインコの親子

フォーカスが合っていませんが(泣)、オカメの親子です。ご飯をあげているのかな?

オカメインコの親子

追いかけている子どもがかわいい!!!!!!!

水を飲むオカメインコ

水場で水を飲んでいる子に、じっと見られています(笑)。

というわけで、なんと、マウントアイザに着いて

一番最初に見られたのがオカメインコでした!

「オカメってセキセイより見つけづらいものなんですけど、ラッキーですね」とガイドさん。

オカメインコの群れ

チャネルカントリーの街に着いてからも、オカメに何度か遭遇できました。たいてい10羽前後の群れでいました。水を求めて大移動するときは数百羽の大きな群れになることもあるそうですが、普段はセキセイインコなどと比べると小規模の群れで暮らしているようです。

コンパニオンバードとしてのオカメは、エサが目の前にあっても慣れない環境だとご飯を食べなくなってしまったり、ちょっとびっくりするとパニックを起こして前後不覚状態でメチャクチャな飛び方をしてしまったりと、「野生でどうやって生きているのだろう?」と首をかしげるようなガラスの心の持ち主です。

空を飛ぶオカメインコ

水場の回りを何度もウロウロと飛んで安全を確かめに来たあげく、結局水を飲むことに踏み切れず飛び去ってしまった姿を見たときには、「やっぱり野生でもオカメは臆病だなぁ」と微笑ましく思ってしまいました(笑)。

ご存知のように、野生のオカメはグレーのノーマル種しかいません。彼らは葉っぱのない枝に身体を並行にしてとまることで、身体や冠羽が枝の節のようになり、擬態します。

真ん中の明るくしているところに

こんな感じでいます。人間(私たち)に見つかっても、しばらく「気づかれていないはず」といった感じで、擬態し続けているときもありました(笑)。

Cockatiel & White-breasted Woodswallow

モリツバメと同じ枝に並んだところ。ほかの種類と混ざっている光景は、なぜだかすごくテンションがあがります。

ちなみに飛ぶ速度は、すごく遅いわけではありませんが、セキセイと比べてもそこまで俊敏には見えませんでした。「よくオカメの飼育書にオーストラリア最速の鳥って書いてあるのですが?」とガイドさんに聞いてみたところ、「たぶん違うでしょうね、実際にスワンに追い抜かれたところを見ましたよ」とのことでした。ハヤブサみたいな時速300km超えの鳥もいるところですし、最速ではなさそうです。

チャネルカントリーでの最終日は、オカメを最も近くでじっくり見られました!

マウントアイザまで戻ってきたとき、ガイドさんが「某施設へ寄りましょう」と提案してくれました。以前もバードウォッチングをしたいからと断りを入れてその中に入れてもらったことがあるそうです。日本では考えられないおおらかさ。おおらかさと適当さは紙一重ですが、こういう融通が効くのは良い面です。べつに入場料を取るでもなく、入れてもらえました。

食事中のオカメインコ

この場所で、初めて地面で補食中のオカメたちが見られました。

Cockatiel

施設内の木の樹洞に営巣していたようで、近づいてもこの木から逃げていきません。左側の2羽はまだ子どもっぽい幼い顔をしています。

オーストラリアは雨期乾期の周期はある程度決まっていますが、雨量や降雨地域がつどつど違っていて気候変化が規則性に乏しいせいかインコたちは決まった時期ではなく「いま安定して繁殖できそう」というタイミングを見つけて子育てをするのだそうです。鳥病院の先生に「いつでもエサがあると思うと発情しやすくなる」と、そうした仕組みを説明されていましたが、実際にその生態を垣間みるとオカメの習性がより腑に落ちます。

Preening

家族みんなで羽繕い中の光景を、ニマニマしながら眺めていました。

バードウォッチング自体が初めてだったので、行く前は手持ちの300mm望遠レンズで事足りるのかという不安もありました。肉眼では点にしか見えない距離にしか近づけないのではないかと。

Cockatiel

でも、肉眼でもしっかり見えましたし、トリミングなしでこれだけ撮れる距離で観察できました。

実はこの望遠レンズは、野生のオカメを見たいと言う私のために夫がプレゼントしてくれたものでした。普段はほとんど上野動物園撮影専用となっていましたが、今回の旅で大活躍できて、本当に良かったです。

野生の子は、やっぱり飛ぶ距離が違うので肩の筋肉がたくましいです。あとオスがキリっとした表情で、メスが穏やかな表情というのがコンパニオンバードの子たちより顕著のような気がしました。

南半球にあるオーストラリアは日本と季節が逆なので9月は春でした。気温は朝方で15度くらい、日中の最高気温で35度くらいといったところで、乾燥しているぶん暑さはそれほど辛くなく(唇はガサガサになりますが…)過酷な気候ではありませんでした。しかし真夏は50度を超え、真冬は氷点下になるそうです。

荒川区のとある幼稚園では、園庭の鳥小屋でオカメやセキセイを飼っているのですが、雪が降るたびに「屋外でよくぶじに生きながらえているなぁ」といつも心配に思っていました。でも、もともと非常にたくましい子たちだったんですね。

室内育ちの子たちはそこまでの気温変化に耐えうる体力はありませんが、野生のオカメたちは過酷な環境で身体一つで生きているんだなぁとなんだか尊敬の念すら感じてしまいました。



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