シジュウカラガン復活のものがたり


昨夜は、日本雁を保護する会会長の呉地正行さんによる「シジュウカラガン復活のものがたり—水鳥と共生する地域づくり—」を聴講してきました。

千島列島やアリューシャン列島で繁殖し、日本にも越冬しにきていたシジュウカラガンが絶滅寸前になり、それを回復するまでの話でした。

絶滅危機にいたった理由は、道路工事や寝ぐらとなる沼や餌場となる田んぼの減少などいろいろあるようですが、最大の要因は毛皮にするための養狐業が繁殖地の島で行われ、キツネたちに捕食されてしまったことだそうです。

こういうのは、結局人間が悪影響を及ぼすことをしたという話にしかならないので悲しい気持ちにはなりますが、試行錯誤して最終的に成功していく話なので救いがあります。

この取り組みの場合は、仙台の八木山動物公園でシジュウカラガンを人工繁殖して、営巣地の島に放鳥してくるという方法をとっていました。渡りを先導するための仮親を別のガンの仲間でつくろうと考えたもののうまくいかず、若い鳥だけをまとめて放鳥するとちゃんと渡ってこられることがわかりそうしていたそうです。

なかには、宮城に定住してしまう個体もいたけれど、それではもともとの生態系を壊してしまうので、そうした子は再度回収して動物園で繁殖用として飼育していたとか。

数自体は5,000羽まで増え、宮城県北部に越冬しにきているそうです。今後はふゆみずたんぼ(冬場も田んぼに水を張る)を推進することで、仙台の七北田低地にも呼び戻すことが目標とのことでした。

写真のシジュウカラガンは上野動物園で撮ったものです。宮城にも野生の子たちを見に行ってみたいです。