代理金彩を探して


去年あたりから個人的にとても金ブームが来ていまして、陶器も仕上げにちょっと金彩をしたいなと思っていました。

しかし金は年々高騰していて高価になってしまいがちなことと、私の通っている教室では上絵焼成(低音で焼くため普段の本焼きと別に焼かなくてはなりません)の頻度が少なく、いつ完成するのかわからない状況になってしまいます。

いま習っている金継ぎでラインを描くこともできますが、こちらも本漆と金を使うので、材料費が高価になりがちです。口をつける食器であれば、安全性の観点から本漆が良いと思いますが、雑貨類にはもうちょっと安価に取り入れられないかなと思っていました。

そこで2つの材料でテストをしてみました。

1つ目は、家庭用オーブンで焼き付けができる陶磁器用水性アクリル絵具「ポーセレン150」です。これは色の種類も多いので、ゴールドだけでなくスカーレットレッドとマミーブラウンも買いました。


ぺべオ ポーセレン150 NO.44ゴールド

塗った後に完全に乾燥させてから、150℃のオーブンで35分焼きます。

以前土鍋土のテストピースとしてつくったペンギンで、試してみました。マミーブラウンは黒い釉薬の上(目の部分です)でもしっかり発色し、スカーレットレッドは暗い色の上だとトーンは落ちてしまうものの、一応発色します。クチバシ部分はピンクの釉薬の上に塗っているのですが、やはりこちらの方がきれいに発色します。

スカーレットレッドを塗った後に乾いてから、マミーブラウンで線を入れたリボンもテストで描いてみましたが、にじむことなくきちんと焼けました。重ねて使うのも大丈夫そうです。

肝心のゴールドは、暗い釉薬の上でもしっかり発色し、色もキレイです。ただ、他の色と比べて水っぽさが少ないというか、ちょっと粉っぽい質感なので、広い面積を塗ると筆跡がテクスチャとして出てしまいそうです。

もう1つ試した材料は、簡易金継ぎができる、ふぐ印の新うるしです。和竿用アイテムとして、釣り具屋さんが販売しています。


ふぐ印 新うるし(金)

金の漆に添付の金粉を混ぜ、専用の薄め液で濃度を調整して塗ります。こちらは、2〜3日乾燥させるだけでokです。

ただ、かなり薬品臭が強いので、販売する作品に使う場合は、匂いが薄れる期間も考えると1週間前には作業しておかないといけないかなと思いました。

ポーセレン150の金と違い、金継ぎ的なぼってり感も出せそうです。ただ、今回ちょっと薄め液が多くて緩くなってしまったのかもしれませんが、乾燥後、ぼってりさせた部分の真ん中辺りがくぼんでいました。もうちょっと粘度をあげて、塗り方も注意すればこの点は改善できるかもしれません。

あと本式の金継ぎと違い、漆の後に金粉を蒔く工程はなく、漆に金を混ぜただけなので、金継ぎとはちょっと出来上がりの質感が違う感じがします。本で読んだやり方通りの手順ですが、乾ききる前に金粉を蒔いたらどうなるのかなというのも気になるので、今度試してみようと思います。

ぼってり感が出せる、筆跡もうまくやればキレイになりそうという点ではこちらの金継ぎの方が良いですが、色が白金ぽい感じになるので、金の色味としてはポーセレン150のゴールドの方が好みです。何色の釉薬の上に塗るかによっても相性は違ってくるでしょうし、ケースバイケースでどちらも使っていこうかなと思っています。